格安SIM業者レビュー」カテゴリーアーカイブ

「格安SIM」業者レビュー(2)-UQ mobile


・ぴったりプラン・たっぷりオプション(現たっぷりプラン)の導入後、立ち位置がワイモバイルに近づいている? 現在では「2年縛り」契約メインで、SIMカードだけの契約は「おまけ」扱いになっているかのような印象。ただし、ワイモバイルを真似ていてワイモバイルに及ばずという感じ^^;
 ・SIMカードのみの契約の場合は、「auのLTEスマートフォンが使える」という以外のメリットはあまりない。先発のmineo・後発のIIJmioの方がサービス面などでは充実している感はあるが、2015年11月よりターボ機能やデータチャージなどのサービスが付加され、やや使い勝手が向上した
・実効速度の面では意外に高評価も。サブ回線としてはそれなりによさもあるか。個人的な速度計測の印象では、ドコモ回線業者に比べて極端に速くもならないが極端に遅くもならないという感じ。ただし、ターボ機能OFFの場合はコマーシャルのキャッチコピー「SNSも音楽も使い放題」に違和感を感じるレベル

私的な「格安SIM」業者レビュー、第2回はau回線の「格安SIM」業者という意味で貴重なUQ mobileを採り上げます。ちなみに、私はInfoBar A02を、月3GBまでのデータ通信専用のプランにて利用しています。

au回線を利用した「格安SIM」業者として出発したUQ mobileですが、こんにちではもっぱら、新規での端末購入を伴う「2年縛り」の内容での契約を充実させているといった印象で、手持ちの端末を使っての狭義の「格安SIM」業者という意味では、かなり扱いがお寒い印象を受けます。このレビューでは、主として狭義の「格安SIM」業者としての観点から記載していますが、必要に応じて「2年縛り」を伴う契約についても言及する形態をとります。

auのLTEスマートフォンをSIMロック解除なしで利用できるという点では貴重なUQ mobileですが、手持ちの端末を使っての契約については、それ以外の面でのサービス内容で物足りないという感があります。2015年11月にターボ機能やデータチャージのサービスが追加されやや改善された感はありますが、「2年縛り」を伴わないSIMのみの契約の場合については、データ高速プランが月3GBまでの1本しかなく、データ無制限のプランは500kbpsに留まっているなど、ヘビーユーザーには向かない内容かと思われます。当初mineoはデータ通信のみでも最低利用期間が存在するという制約がありましたが、2015年7月にMNP転出の場合を除いてその制約が一気になくなったため、その面でもメリットは減じたといえるでしょう(なお、UQ mobileはぴったりプラン・たっぷりプラン・おしゃべりプランの場合に「2年縛り」が存在し、データ高速プラン及びデータ無制限プランでは音声通話付加の場合のみ最低利用期間12ヵ月)。

その後、無料通話分を基本料金に加えたぴったりプラン・たっぷりオプション(現たっぷりプラン)というものが発表されました。また、5分以内かけ放題となるおしゃべりプランも導入されましたが、これらは端末セット購入を伴う、いわゆる「2年縛り」が存在する内容です。2017年3月、月7GBまで使える「L」プランも加わりましたので、従来中途半端な感のあったデータ通信容量は他社に比べてひけをとらない内容となるようです。もっとも、これらはすべて端末購入を伴う「2年縛り」契約となるため、依然SIMカードのみの契約は可能とはいえ、ユーザーの扱いという面ではかなり格差が出来ているように感じられます。

2015年10月、運営会社の吸収合併に伴って、UQ mobileはWiMAXと同じ会社での取り扱いとなりました。同じUQブランドなのにいままで別だったのはなぜ?という気もしないでもないですが^_^;A、その後、ぴったりプラン・たっぷりオプションが導入され、iPhone5Sのセット販売も開始するなど、UQ mobileはワイモバイルを異様に意識した動きをとるようになりました。こんにちのUQ mobileは、「格安SIM」業者というよりも、auのサブブランドと見た方が妥当でしょう。しかし、かけ放題となる時間やデータ通信における実効速度などを加味すれば、依然ワイモバイルの方が有利かな?という印象です。個人的には、UQ mobileとワイモバイルのどちらを選ぶか迷っているという人がいる場合は、お勧めはワイモバイルと即答します^^;

iOS対応の面でUQ mobileはmineoに遅れをとってきましたが、iPhone5Sセット販売開始時、自社販売のiPhone5Sを除くiPhoneを動作確認端末から削除するという思い切った策に出ました。もっとも、これは不評だったためか、OS上の問題が解消されたためか、iOS10.2においてiPhone6以降への対応は再開しているようです。

ドコモ回線を利用している「格安SIM」業者では有料オプションとなっている場合の多いデータ通信のみのプランでのSMSが標準で付加されているため、この点を重視する方にはわずかではありますが割安感があります。また、実効速度の計測結果では安定して高い数値をあげているケースも見られ、玄人筋からはドコモ回線の「格安SIM」業者に伍しても高い評価が与えられている場合もあるようです。自分的には、メインで使うのには躊躇するものの、ドコモ回線でつながりにくい場合の備えとしてのサブに持っておくのには手軽でいいという意味で、案外便利に使っています。もっとも、自分が定期的に速度計測をしている結果では別段高速であるとは感じておらず、ドコモ回線系に比べるとあまり遅くもならないが速くもならないという感想を持っています^_^;A。ただし、ターボ機能をOFFにしている場合、音楽のストリーミングではやや実用上に問題を感じることが多いので、コマーシャルで「SNSも音楽も使い放題」というようなキャッチコピーを使っていたのには、いささか誇大表現を感じました(ただし、私の場合は「2年縛り」を伴わない契約なので公称200kbpsであり、「2年縛り」を伴なうぴったりプランやおしゃべりプランなどの場合の公称300kbpsならいくらか違うのかもしれません)。そういう声が大きかったのか、その後「音楽も」という文言は削除されました。

2015年11月より、ターボ機能やデータチャージなど、通信容量に関わるサービスが追加され、やや使い勝手が向上しました。UQBoosterというアプリを利用しターボ機能をOFFにすることによって、200kbpsないし300kbps通信(契約内容によって異なる)へと切り替えて契約容量を節約することが出来ます。また、3GBまでの高速データプランの場合、余った容量(3GBまで)を翌月に繰り越すことが可能となっています。加えて、高速データプランで契約容量を使いきった場合やデータ無制限プランにおいて高速通信をしたい場合などのため、データチャージにて高速通信の容量を購入することが出来るようになりました。金額は100MBで200円・500MBで500円のためやや割高感はありますが(有効期限は90日間)500MB単位で購入すればいくらかは負担も軽減されるでしょう。

私が契約した当初は、データ通信のみの契約でもウェブ上から身分証明の書類の提出を求められ、即時開通できないタイムラグが生じたという不満がありましたが、現在ではヨドバシやビックカメラ、ヤマダ電機やエディオンなどの店舗で即時開通手続きの出来る場合もあり、ややハードルは下がっているようです。

「格安SIM」業者レビュー(1)-IIJmio


・期待されるサービスがひととおり揃っており、最初に選びたい「格安SIM」業者と呼ぶにふさわしい
・ミニマムスタートプランから2枚SIMが利用でき、通話定額などでも「家族」間での利用には、他の「格安SIM」業者に比して有利な環境が整ってきている
・通信速度の面では意外な低評価も。ただし、個人的な計測結果ではドコモ回線の「格安SIM」業者中、中庸かやや良好か?ぐらいの印象
・タイプAはau回線を利用しているが、SIMロック解除なしで使えるauスマホは存在しないので注意が必要。正直なところ存在意義に疑問

私はこれまでに10の「格安SIM」業者を利用してきましたが、それぞれの業者の使用感を中心にしたレビューを順次あげていこうかと思います。第1回は、自分がメインの「格安SIM」業者と位置づけているIIJmioを採り上げます。 現在私がIIJmioで利用している端末は以下の3台ですので、レビューを判断する際の参考にしてください。

  • covia FLEAZ POP(タイプD)
  • ZTE BLADE V770(タイプA)
  • 旧イーモバイルPocket Wi-Fi LTE GL05P(AnyDATA)(タイプD)

この3台を、データ通信のみのファミリーシェアプラン+20GBの大容量オプション(月30GBまで・前月分の繰越可能)にて利用しています。上記のとおり、複数SIMを利用している場合は、タイプDとタイプAのSIMを混在させることが可能なので、ドコモ回線でつながりが悪い場合はau回線に退避するといった、DSDS端末向けの運用にも向いています。

月3GBで900円(税別)のミニマムスタートプランから月10GBで10枚までSIMが利用できるファミリーシェアプラン(ただし、4枚目以上SIMを利用したい場合は1枚あたり400円が月額料金に加算されるため、1枚あたりで利用できる容量が少なくなるのも考えれば、あまりコストパフォーマンス面で有効とはいえないでしょう)まであり、クーポンのON/OFFによる通信容量の節約機能(クーポンOFF時は200kbps/3日間で366MB以上に通信制限あり)、事前手続きなしでもプレフィックス番号付加で通話料金を半額に出来るみおふぉんダイヤル、自宅ネット接続回線とのセット割が出来るmio割など、「格安SIM」業者に期待したいサービスがひととおり揃っており、選択に困ったらまずお奨めしたい「格安SIM」業者といえるのではないでしょうか。biglobeへの対抗措置かライトスタートプランが月5GBから6GBへと増量され、ミニマムスタートプランやライトスタートプランでもSIMが2枚まで利用できるようになる(ただし、ミニマムスタートプランとライトスタートプランで2枚目のSIMを利用する場合は、追加SIM利用料が月400円加算されるので、ややコストパフォーマンス面では引っかかります)など、後述する「家族」間での利用には(他の「格安SIM」業者に比べれば)有利な環境が整備されてきているといえます。

通話定額に関しても、楽天モバイルやFreetelに遅れをとりましたが、やはりプレフィックス番号付加によるアプリを利用しての5分以内の通話かけ放題オプションにて参入しています。これはその後10分以内に拡大されました。10分以内の通話のほかに3分以内の通話かけ放題も設定されていますが、10分以内が830円に比して3分以内が600円(どちらも税別)と料金差が少ないので、いまひとつ必然性不足です。むしろ、「家族」間(ここでいう「家族」とは、同一のプラン内で複数契約している音声通話SIM間ということ)では通話かけ放題が長く設定されている(「誰とでも3分&家族と10分」「誰とでも10分&家族と30分」)のが重要でしょう。「ファミリー通話割引」が適用される場合、規定時間を超過した場合の通話料も30秒8円となりますので、幾分安くなります(一般対象では、楽天モバイルやFreetelと同じ30秒10円)。シェアSIMのサービスは他でも対応しているところはありますが、大抵は利用料が加算されますので、基本料金内で3枚のSIMまで使えるIIJmioの10GBプランは貴重な存在であると言えるでしょう。

BIC SIMは実質IIJmioと同じですが、そのBIC SIMにおいて、BIC SIMカウンターという実店舗で通話できる回線を契約できるスペースも持っていますし、「格安SIM」業者のなかでは老舗といってもいいだけに、安心感もあります。

ただし、実効速度の計測結果があまり思わしくないようで、玄人筋の中では意外に低評価となっている側面もありますので、こういった面を重視したい方には注意を要します。しかし、個人的にはPocket Wi-Fiも快適に利用できているので、あまり気にはしていません。個人的な環境における速度計測では、概ね他のドコモ回線の「格安SIM」業者のなかで中庸かやや良好か?というぐらいの位置づけのように感じられます。なぜか2017年末あたりからタイプDは異様に好調となり、時にワイモバイル以上の数値を出すケースも見られるようになりました。ただし、タイプAは数値的にイマイチです。

なお、クーポンOFF時でも、アクセス開始時のごくわずかのみクーポンON時と同等の通信速度を適用してスムーズにアクセスできるようにするというバースト機能を備えており、ファイルのダウンロードなどを伴わない使用であれば200kbpsでもそこそこ使えるという印象ではありますが、200kbpsでも3日間の速度制限が比較的きつめに設定されているので(3日間で366MB)、mineoやUQ mobileなどに比べるとやや使い勝手が悪い印象を受けます。

なお、IIJmioはタイプA導入後、au回線も利用できるようになっていますが、これはau VoLTE対応機種でしか使えません。au VoLTEはその仕様上、au回線の「格安SIM」で利用する場合であってもSIMロック解除が必要となるため、IIJmioのタイプAでSIMロック解除をしないで使えるauスマホは存在しないということになります。mineoやUQ mobileのようにauスマホをSIMロック解除なしで使えるという意味ではないので、注意が必要です。通信速度の面でも、UQ mobileはもとより、mineoよりかなり落ちる印象なので、個人的にはやはりIIJmioはドコモ回線「格安SIM」業者と見た方がいいのかな?と思っています。