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ドコモ回線以外の「格安SIM」業者はどうか?


・auの回線を利用しているのはmineoとUQ mobile、Fiimo。ただし、Fiimoはシステム面でmineoと同一と思われる。IIJmioもau回線の取り扱いを開始した
・ソフトバンクの回線を利用している「格安SIM」業者は実質b-mobile系のみ・iPhoneとiPadだけ対応だが、ワイモバイルのSIMだけ契約は利用可能。ただし、SIMロック解除されていないソフトバンクスマートフォンが使えるとは書かれていない。U Mobile SUPERもワイモバイル回線を利用しているが、扱いは同様らしい
・au回線の「格安SIM」業者は、基本的には「auのLTEスマートフォンをすでに持っている」人向け
・通話が多い人にはワイモバイルのSIMだけ契約がベター
・ドコモ回線SIMと併用で「デュアルSIMスマートフォン」活用などやってみたいところであるが…?

1)ドコモ回線以外の「格安SIM」業者はいくつ?
こんにち、「格安SIM」業者といえばほとんどドコモ回線を利用しています。しかし、au回線を利用している「格安SIM」業者が、いまのところ5つあります。mineoとUQ mobileの2つがau回線を利用した「格安SIM」業者として並存していたところに、Fiimoが加わりました。もっとも、FiimoはmineoからのMNP転入を受け付けないところであり、その他au SIMとドコモSIM両方を取り扱ったりLaLa Call基本料金の優遇措置があったりなどmineoと類似する点が多いため、実質的にシステム運用面を担っているのはmineoだろうと推測されます。また、2016年10月より、ドコモ回線の「格安SIM」業者として草分け的存在であるIIJmioも、au回線を利用した「格安SIM」に参入しています。そのほか、SIMカードのみの契約である場合はドコモ回線を利用しているJ:COM mobileが、端末セットの場合のみau回線を利用しているそうです。

接続料の高さやSIMカードの種類が多くて仕組みが複雑なのが災いしてか、長らくソフトバンク回線を利用している「格安SIM」業者はありませんでしたが、2017年3月よりU mobileとb-mobileが参入しました。ただし、U mobileもシステム面を担っているのはb-mobileブランドを擁している日本通信なので、実質内容は同じです。そのほか、いまは名実ともにソフトバンクモバイルの1ブランドとなったワイモバイルではSIMだけの契約が可能ですが、ソフトバンクのスマートフォンがSIMロック解除なしで使えるという記載はされていません。また、同様に、実際にはワイモバイル回線ということになりますが、U-mobile SUPERにていちおうソフトバンク回線を利用できるようにはなっています。もっとも、厳密には違いがあるものの、ほぼワイモバイル本体と同じような契約内容となる(2017年2月よりワイモバイル本体は「10分以内の通話300回まで基本料金込み」という回数制限がなくなりましたが、U-mobile SUPERの方は変更されないようです)ので、あまりU-mobile SUPERを選ばなければならない必然性は感じられないようです。

このたび私がUQ mobileとの契約に踏み切りましたので^_^;、この機会にドコモ回線以外の「格安SIM」業者について書いてみたいと思います。
(以下、概ね2015年6月時点の情報に基づいて記載し、気づいた点は後日加筆訂正しています)

2)au回線の「格安SIM」業者について
スターターキットが簡単に手に入ったので自分はUQ mobileを選びましたが、サービス内容が充実しているのはmineoの方かと思います。しかし、その後UQ mobileもやや内容が改善されてきているようです。

UQ mobileの方は、後発である割には、料金プランが少ないなどmineoとの差別化を意識している感に乏しいです。データ通信3GB980円は一般的かと思いますが、データ無制限のプランが500kbpsで1,980円になってしまうというのは、ドコモ回線業者が200~250kbpsで使い放題のプランをワンコイン程度で提供しているのに比べると、かなり割高感が残る内容でしょう。また、せっかく家電量販店でスターターキットを販売しているのに、データ通信のみの契約であっても本人確認書類をアップしてからのSIM発送となり、使用開始までにタイムラグが発生してしまうというのが、個人的にはがっかりした点でした(この点はその後、即時開通できる店舗を増やしており、やや改善しているようです)。無料通話分を用意したぴったりプラン・たっぷりプラン、そして5分以内かけ放題がつくおしゃべりプランというものも発表されましたが、これらは端末セット購入を伴い、いわゆる「2年縛り」が存在する内容なので、通話面や実効速度を加味するとワイモバイルを選んだ方がいいのでは?という感があります。

いっぽう、mineoの方は、基本データ容量が5種、データ容量節約スイッチアプリの導入(これはその後UQ moblieでも導入されました)、IP電話アプリLaLa Callが基本料が実質無料(現在は有料となったが、基本料金と同額の無料通話分が追加されているので、月6.25分以上発信している人にとっては実質無料となる)で使えるなど、ある程度利用シーンをさまざまに展開出来る要素を持っています。また、7月からはMNP転出の場合を除く最低利用期間の廃止、9月からはドコモ回線にも参入するなど、意欲的な試みをしています。利用できるデータ容量が最大でも月5GBとなっていたのがいささかドコモ回線の業者に比べると寒いように感じていましたが、月10GBプランが新設され、auスマホでのヘビーユーザーの受け皿たりえる要素が格段に高まりました。Fiimoも概ねmineoと似た傾向を持っていますが、500MB・1GBのプランがないなどややmineoに比べて簡略化された感があり、料金設定をみてもmineoよりわずかに高いので、mineoと比べてFiimoを選ばなければならない必然性は感じられませんでした^^;。

また、mineo・UQ mobile・Fiimo・IIJmioいずれも、3G端末は利用できないため端末の選択の幅が狭まるほか、「iOS8ではデータ通信が出来ない」というiPhone・iPadユーザーにとっては致命的といっていい問題も抱えています(その後、mineoがiOS9にてiPhone6系に対応しました。UQ mobileも、一時セット販売のiPhone5Sを除きiPhoneを動作確認端末から削除していましたが、現在はmineo同様の対応になっているようです。IIJmioではSIMロックされていないiPhone6s系以降に対応とされています)ので、個人的には両者とも「すでに持っているauスマートフォンを活用したい人」向けの「格安SIM」業者で、SIMフリーのスマートフォンを使いたいという人にはドコモ回線の「格安SIM」業者の方がお勧めだと思っています。

3)ソフトバンク回線の「格安SIM」業者について
すったもんだがあったようですが、2017年3月より、ようやくソフトバンク回線を利用した「格安SIM」業者が登場に到りました。U mobile Sとb-mobile Sです。U mobile Sも、システム面を担っているのがb-mobileブランドを擁する日本通信であるためか、どちらも内容は同じです。早速私も利用してみましたが、自宅が鉄筋コンクリートのマンションで電波が入りにくいせいもあるのか、圏外表示になることが多くていまいち安定していない印象です。時間がたってくるといくらか安定してきているようなので、しばらくは様子見かなぁ?とは思っていますが、現時点ではあまり人さまにお勧めできないという印象を持っています。金額的にも、月30GBプランを除くと他の「格安SIM」業者と比べてかなり割高という感じです。なお、ソフトバンクのSIMカードは種類が多く複雑な仕組みになっており、iOS端末用とAndroid端末用とに互換性がありませんので、現在利用できるのはiPhoneとiPadのみです。

4)ワイモバイルのUSIMカード単体の契約について
ワイモバイルの場合、USIMカード(=SIMカードと同義)単体での契約も可能であり、端末を購入した場合と同様の料金プランを選択できます。料金面では必ずしも「格安」とは言えない面もありますが、10分以内の通話が月300回まで追加料金なしで利用できますので、通話が多い人向けの内容でしょう。SIMフリーのスマートフォンでないと利用は出来ないと注意書きされていますが、動作確認端末を見ると、SIMロック解除手続きを済ませたドコモスマートフォンによる利用実績もあるようです。なお、USIMカード単体の契約は新規のみの取り扱いで機種変更での扱いはないようですので、旧ウィルコムの一部PHSとのデュアルSIM機種のユーザーにはデメリットが生じる可能性があります。

その後、Yahoo!携帯ショップ限定ながら、データ通信のみのプランも取り扱いが開始されました。「2年縛り」などの制約がないのはメリットですが、月1GBプランのみで、料金もやや割高な印象です。ただし、Yahoo!プレミアム会員であればほぼ妥当な金額になるので、サブ回線としてそこそこに使い勝手がよさげな印象です。

5)デュアルSIMスマートフォンという選択肢
ドコモ回線以外の「格安SIM」業者を利用する場合、2枚のSIMを挿せるスマートフォンを利用して、ドコモ回線のSIM・ドコモ以外の回線のSIM両者を挿せれば、「片方がつながりにくい場合もう片方を利用する」「ドコモ回線とワイモバイル回線の併用で、通話の際はワイモバイル回線・データ通信の際はドコモ回線」といった使い分けが出来るかもしれないので、気になる点でしょう。

自分では、まだそれだけの環境を満たせていないため、こういったデュアルSIMスマートフォンの活用法を試したことはありません。しかし、ブックオフで販売しているacerのスマートフォンがデュアルSIM対応になっており、本来のスマオフ契約が「1日70MBまで」(この記事執筆時点の数値)という内容だったため、それを超えた際の備えとしてDMMモバイルのものを2枚目として挿していました。しかし、どちらもドコモ回線というのもあり、結局2枚目は滅多に使いませんでした^_^;。また、SIMを2枚両方有効にしていると消費電力が増えるためか、充電に時間がかかったりなどの問題も生じるようです。そのため、現在はこのSIM2枚挿し運用を止めました。なお、このブックオフスマホはAndroid4.4ですが、2枚のSIMの有効・無効などについては、「設定」中の「SIM管理」という項目にて設定可能となっています。

デュアルSIMスマートフォンは近年よく見られるようになりましたが、従来は「海外旅行で現地のSIMを利用したい」といったケースを想定していることが多かったようなので、2枚目のSIMスロットは実質日本での通信には使えないということも多く、そういった機種は国内での運用に関するかぎり1スロットのものと変わらない結果となるので、注意が必要です。特に、au回線のSIMを使いたい場合、少なくとも1スロットはLTE対応が必須となりますが、LTEのデュアルSIMスマートフォンでどちらのスロットも日本国内で利用出来るという機種はごくわずかでした。また、違うキャリアのSIMを2枚差しするという場合、同時待ち受けが出来ない機種もありますし、通信形式は当然のことながら、端末が両者の周波数帯どちらにも対応している必要があります(実際、SIMフリーとは言いながらauのSIMは使用不可とされている機種があります)ので、注意深く調べたうえで導入を検討しなければならないでしょう。

「家電批評」2016年9月号によれば、日本発売のスマホで現在2枚SIMを切り換えをせずに利用できるのは、モトローラのMoto G4 Plusのみといわれていました(ただし、これとても音声通話が2枚同時待ち受け可能というだけで、データ通信は片方だけしか使えない・au回線の利用にはやや制限があるなどの問題があります)が、近年はSIMフリースマホの新しいトレンドとして「DSDS」(デュアルSIM・デュアル待ち受け)が提唱されるようになり、HUAWEI Mate 9やFREETEL SAMURAI KIWAMI 2、ASUS ZenFone 3などのハイエンドモデルにて対応機種は増加しつつあるようです。