月別アーカイブ: 2017年12月

【速報】2017年、「格安SIM」はただ「安い」だけでは済まなくなった


2017年も、いよいよ終わりに近づきました。

本年は、「格安SIM」が曲がり角に来ているのを痛感させられる1年となりました。契約数こそいちおう伸びてはいるものの、鈍化していると言われます。また、ドコモ及びauが安い料金プランを打ち出したり、ワイモバイル及びUQ mobileという従来キャリアの「別動隊」が好調となったりなど、一概に「格安SIM」を選べば安くなるとも言えない環境になってきています。もちろん、「格安SIM」の場合だと、設定の問題や通信速度などの面で利便性の低下の可能性もあるので、そういった要素も考慮に含まれることでしょう。

とは言え、安くて利便性の高いサービスが受けられるようになるのであれば、「格安SIM」の存在がその起爆剤としての役割を果たしていると言えるでしょう。選択こそ難しい時代とはなりましたが、「格安SIM」は、「キャリアに縛られず好きな端末を使いたい」というニーズを満たす点では今なお有利であると言えます。先日、総務省の肝いりで「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」なるものの初会合が開催され、ワイモバイルやUQ mobileのTVCMや店舗展開に規制を加えるべきではという声が上がったそうですが、ユーザーの利便性の面では本末転倒な話であろうと思われます。

繰り返しとはなりますが、料金面で安くなってきたとはいうものの、従来キャリアなりサブブランドにおいては「2年(ないし3年)縛り」を受け入れられないとそのメリットを享受できないという要素が依然として強いです。ただ、一般ユーザーでそんなにしょっちゅう通信業者を変更する手間をかけたがるような人は少ないと思われるので、それはそれで理にかなっていると言えるのでしょう。これからは、「スマホを1台、とりたてて特にこだわりもなく、普通に使いたい」というレベルであれば、あえて「格安SIM」を選ばなくてもいい時代になっていくのかもしれません。

「格安SIM」は、モバイルなり端末なりにこだわりのあるユーザーに向けてその強みをアピールしていくか、楽天モバイルのように「格安SIM」単体ではなく別の事業との相乗効果を狙っていくか、そういった発想の転換が求められていくようになるのかもしれません。

速度定点観測@川崎編(4)


今週も、川崎にて速度計測を実施してみました。川崎市川崎区近辺における、12月30日(土)11時45分前後の速度計測結果となります。

今回も、なぜかワイモバイルが不調気味です。IIJmioのタイプDも前回よりかなり落ちますが、かろうじてワイモバイル以上の数値をキープしました。それ以上にBiglobeが好調で、なんと今回トップの下りスピードをたたき出しましたが、ここは好不調の波が大きいので、いまいち信頼度には欠けるところがあります。

なお、UQ mobileのみ、使用端末のAndroidのバージョンの関係でRBB Today Speed Testを使えなかったので、数値は参考程度とお考え下さい(SpeedSpotを使用)。

1)LTE速度比較
UQ mobile Down 6.09Mbps Up 1.70Mbps
biglobe sim Down 29.32Mbps Up 14.91Mbps
mineo(A Plan) Down 7.40Mbps Up 10.29Mbps
IIJmio(Type D) Down 18.22Mbps Up 30.31Mbps
IIJmio(Type A) 
Down 3.61Mbps Up 6.92Mbps
Freetel Down 2.84Mbps Up 23.96Mbps
ワイモバイル
 Down 17.56Mbps Up 19.92Mbps

2)低速モード(規格値0.2~0.25Mbpsのもの)比較
UQ mobile Down 0.14Mbps Up 0.00Mbps
mineo(A Plan) Down 0.31Mbps Up 0.48Mbps
IIJmio(Type D) Down 0.33Mbps Up 0.41Mbps
IIJmio(Type A) Down 0.07Mbps Up 1.78Mbps
Freetel Down 0.10Mbps Up 0.27Mbps
ServersMan SIM Down 0.50Mbps Up 18.63Mbps

それぞれ、使用機器は以下のとおりです。

LTE速度比較
UQ mobile InfoBar A02 HTX21
biglobe sim Galaxy Note 2
mineo(A Plan) XPERIA VL SOL21
IIJmio(Type D) acer Liquid Z330
IIJmio(Type A) ZTE BLADE V770
Freetel iPhone5s
ワイモバイル DIGNO E(いわゆる「SIMだけの契約」ではありません)

低速モード比較
UQ mobile InfoBar A02 HTX21
mineo(A Plan) XPERIA VL SOL21
IIJmio(Type D) acer Liquid Z330
IIJmio(Type A) ZTE BLADE V770
Freetel iPhone5s
ServersMan covia FLEAZ POP CP-L42A

同じ時間帯でも計測結果にはそれなりに振幅がありますので、あくまでも個人的な環境による参考資料とお考えください(複数回計測を行なった場合は、ダウンロード速度の速かった方を優先して掲載しています)。

速度定点観測@川崎編(3)


今週も、川崎にて速度計測を実施してみました。川崎市川崎区近辺における、12月24日(日)12時15分前後の速度計測結果となります。

使用端末が違うためなのか、異様にIIJmioのタイプDが好成績で、なんとワイモバイル以上の数値でした。こんなことは前代未聞です。あいにく、タイプAは相変わらずさほどでもありません^^; 今回はひさびさにServersMan SIMも計測してみましたが、以前に比べるとかなり実効速度が落ちているようです。

なお、UQ mobileのみ、使用端末のAndroidのバージョンの関係でRBB Today Speed Testを使えなかったので、数値は参考程度とお考え下さい(SpeedSpotを使用)。

1)LTE速度比較
UQ mobile Down 5.26Mbps Up 8.17Mbps
biglobe sim Down 21.39Mbps Up 17.34Mbps
mineo(A Plan) Down 7.30Mbps Up 11.39Mbps
IIJmio(Type D) Down 45.16Mbps Up 23.00Mbps
IIJmio(Type A) 
Down 3.03Mbps Up 19.92Mbps
Freetel Down 1.80Mbps Up 4.99Mbps
ワイモバイル
 Down 36.10Mbps Up 16.52Mbps

2)低速モード(規格値0.2~0.25Mbpsのもの)比較
UQ mobile Down 0.13Mbps Up 0.07Mbps
mineo(A Plan) Down 0.36Mbps Up 0.44Mbps
IIJmio(Type D) Down 0.36Mbps Up 0.46Mbps
IIJmio(Type A) Down 0.42Mbps Up 0.44Mbps
Freetel Down 0.13Mbps Up 0.23Mbps
ServersMan SIM Down 0.12Mbps Up 17.92Mbps

それぞれ、使用機器は以下のとおりです。

LTE速度比較
UQ mobile InfoBar A02 HTX21
biglobe sim Galaxy Note 2
mineo(A Plan) XPERIA VL SOL21
IIJmio(Type D) acer Liquid Z330
IIJmio(Type A) ZTE BLADE V770
Freetel iPhone5s
ワイモバイル DIGNO E(いわゆる「SIMだけの契約」ではありません)

低速モード比較
UQ mobile InfoBar A02 HTX21
mineo(A Plan) XPERIA VL SOL21
IIJmio(Type D) acer Liquid Z330
IIJmio(Type A) ZTE BLADE V770
Freetel iPhone5s
ServersMan covia FLEAZ POP CP-L42A

同じ時間帯でも計測結果にはそれなりに振幅がありますので、あくまでも個人的な環境による参考資料とお考えください(複数回計測を行なった場合は、ダウンロード速度の速かった方を優先して掲載しています)。

【速報】楽天モバイルの目的は会員囲い込みなのか?


先日書いた楽天モバイルに関するエントリ「楽天が目指すのはワイモバイルのポジションか?」では、楽天モバイルにおいて「通信端末を抱き合わせて2年ないし3年縛りを伴うユーザーとそうでないユーザーとの間に差が出来つつある」と書きましたが、楽天モバイルではSIMのみの契約であっても、スーパーホーダイで2年ないし3年契約をする場合は10,000円〜20,000円相当の楽天スーパーポイントの付与が発生するため、現金キャッシュバックと同一ではないものの、人によってはこの面において差を感じなくて済むかもしれません。

むしろ、楽天モバイルにおいては、楽天会員であるかそうでないかによっての格差が発生するようです。スーパーホーダイ契約1年目での1,000円割引の適用を受けるためには楽天会員である必要があります。また、ダイヤモンド会員(過去6ヶ月で4,000ポイント以上・かつ30回以上のポイント獲得を果たした楽天カード保有者)であればさらに月額費用が500円割引されるという優遇ぶりです。

これをみると、楽天モバイルは楽天モバイル単体で収益を得ることよりも、楽天のサービス全体の利用を促す仕組みの一環として機能しているのではないかと推測されます。先日のエントリで書いた楽天モバイルがワイモバイル的なポジションを狙っているというのもあながち間違いではないだろうと思いますが、楽天全体のビジネスモデルを俯瞰すると、こういう見立ても成立するのではないかと思われます。

先日のエントリでは、「格安SIM」が単体では収益を得られにくい状況となりつつあり、従来とは違ったベネフィットを提供できる業態に変化していかなければならないのかな?という危惧を書きましたが、「格安SIM」単体で収益を得ることよりも楽天会員獲得及びその顧客維持のためのツールとしての狙いを感じさせる楽天モバイルは、その答えの1つなのかな?と思われます。

速度定点観測@川崎編(2)


ひさびさに充実した速度測定の出来る環境が整ったので、ふたたび川崎にて実施してみました。川崎市川崎区近辺における、12月17日(日)14時15分前後の速度計測結果となります。

あいにく、総じて悪い結果が出ています^_^;A ワイモバイルも、従来の半分程度の速度です。ただ、そのなかではUQ mobileとmineoは比較的ブレ幅が低い印象です。IIJmioのタイプAは初計測となりましたが、かなり残念な結果となりました。その他のau回線「格安SIM」に比べても、かなり不満の残る内容です。なお、UQ mobileのみ、使用端末のAndroidのバージョンの関係でRBB Today Speed Testを使えなかったので、数値は参考程度とお考え下さい(SpeedSpotを使用)。

1)LTE速度比較
UQ mobile Down 7.47Mbps Up 3.96Mbps
biglobe sim Down 8.74Mbps Up 19.66Mbps
mineo(A Plan) Down 6.47Mbps Up 10.52Mbps
IIJmio(Type D) Down 4.45Mbps Up 20.10Mbps
IIJmio(Type A) 
Down 1.32Mbps Up 6.08Mbps
Freetel Down 1.14Mbps Up 17.17Mbps
ワイモバイル
 Down 21.45Mbps Up 16.49Mbps

2)低速モード(規格値0.2~0.25Mbpsのもの)比較
UQ mobile Down 0.16Mbps Up 0.01Mbps
mineo(A Plan) Down 0.06Mbps Up 0.43Mbps
IIJmio(Type D) Down 0.34Mbps Up 0.45Mbps
IIJmio(Type A) Down 0.30Mbps Up 0.85Mbps
Freetel Down 0.07Mbps Up 0.19Mbps

それぞれ、使用機器は以下のとおりです。

LTE速度比較
UQ mobile InfoBar A02 HTX21
biglobe sim Galaxy Note 2
mineo(A Plan) XPERIA VL SOL21
IIJmio(Type D) covia FLEAZ POP CP-L42A
IIJmio(Type A) ZTE BLADE V770
Freetel iPhone5s
ワイモバイル DIGNO E(いわゆる「SIMだけの契約」ではありません)

低速モード比較
UQ mobile InfoBar A02 HTX21
mineo(A Plan) XPERIA VL SOL21
IIJmio(Type D) covia FLEAZ POP CP-L42A
IIJmio(Type A) ZTE BLADE V770
Freetel iPhone5s

同じ時間帯でも計測結果にはそれなりに振幅がありますので、あくまでも個人的な環境による参考資料とお考えください(複数回計測を行なった場合は、ダウンロード速度の速かった方を優先して掲載しています)。

【速報】楽天が目指すのはワイモバイルのポジションか?


ことの成否はまだ分かりませんが、楽天が周波数帯獲得を申請して、第4の携帯キャリアに参入しようとする目論見を発表したのは、大きな話題となりました。ただ、設備投資の費用が従来3大キャリアに比してあまりにも少なく見積もられているため、単独での全国的な展開は困難であろうとみられているようです。従来のドコモ回線を借りている楽天モバイル併用であろうとか、他社ネットワークのローミングで対応するのであろうとか、基地局をリースで借りるのであろうとか、いろいろな推測がされているようです。

先日Freetelの「格安SIM」事業を承継して、個人向け「格安SIM」サービスではトップの位置づけにある楽天ですが、それでも契約回線数は140万回線程度であり、従来3大キャリアに比べれば桁が違う少なさです。新規業者の参入によって価格競争が促進され、市場が活性化するのを期待する向きがあるようですが、そのように筋書きどおり事が進むのか、気がかりな部分が残ります。

私は、いまのところいちおう楽天モバイルユーザーではありません。Freetelで2回線契約しているため、2018年1月に予定されているブランド統合が実現された場合は名実ともに楽天モバイルユーザーになるだろうと思われます。その関係や、プラスワンマーケティングの民事再生法申請などの兼ね合いでか、Freetelブランドでの新規契約は2017年12月4日に停止しており、楽天モバイルのスーパーホーダイ乗り換えへの優遇措置がとられるようになっています。

そのような立ち位置での外部目線となりますが、楽天モバイルは個人的にはあまり関心のない「格安SIM」業者になります^^; ひととおりのサービスが揃っているのは分かりますが、いま力を入れていると思われるスーパーホーダイは、2年ないし3年の利用期間を前提とした内容であり、金額的に見ても、ワイモバイルやUQ mobileを意識したものと感じられます。いまのところこの両社ほどとは感じませんが、通信端末を抱き合わせて「2年(もしくは3年)縛り」を伴うユーザーとそうでないユーザーとの扱いに差が出来つつあります。

ここで自社で所有する設備への投資がなされた場合、固定費が発生するため、その回収の見込みが立ちやすい定期契約のユーザー獲得への動きがより顕著になるのは明らかであろうと思われます。その結果、楽天モバイルは「格安SIM」本来のあり方からは遠ざかっていくのではないのかな?と感じられます。

自社で回線を所有するようになったとしても、従来の楽天モバイルとかけ離れた料金体系を採用したりするのは考えにくいし、立ち位置的には自社回線を利用しつつも「格安SIM」的な使い方も可能なワイモバイル(UQ mobileは関連会社となるのでちょっと違う)に近いポジショニングを狙っているのかな?という気がします。

ひととおりのサービスが出揃い、価格競争面でも頭打ちという感が出てきて、曲がり角にきているように思える「格安SIM」業界ですが、この楽天の携帯キャリア参入に関わる報道をみても、自社で回線を所有するのにはハードルが高いという感が拭えません。と言って、ただ「借り物」の回線を利用するだけでも薄利多売を狙うしかない状況となりつつあり、「格安SIM」は従来とは違ったベネフィットを提供できるような業態に変化していかなければいけないのかな?というのを痛感させられます。

【追記】
スーパーホーダイ契約の場合、SIMのみの契約であっても、2年ないし3年の契約で10,000円ないし20,000円相当の楽天スーパーポイントの付与がされるそうですので、現金によるキャッシュバックとは違いますが、人によっては端末購入の有無による格差を感じなくて済むかもしれません。