IP電話アプリは「救世主」たりえるのか?

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・いまのところ利用頻度は低いが、音質面ではあまり不満を感じたことがない。しかし、着信への対応ではいまいち信頼度が高くない
・ほとんどのIP電話アプリは定額制ではないので、通話が多い人向きとはいえないだろう。「1ヵ月3時間ぐらいまで」が目安か
・プレフィックス番号付加によるサービスが普及し始めているこんにち、料金面でのメリットは薄れてきている
・NifMoのかけ放題サービスは、別途音声対応SIMカードでの契約が必要なので、ドコモやソフトバンクの5分以内の通話かけ放題サービスやワイモバイルを利用した方がメリットが出る場合も。イオンモバイルの050かけ放題サービスは、より内容に納得度の高い内容となっている

・決まった相手への連絡に使うなら、LINEやFB Messengerの通話機能を使うのが現実的か
・IP電話アプリのメリットは、機種変更や解約に際しての自由度の高さか

1)「IP電話アプリ1本で」というのはなかなか難しい
「格安SIM」を使う場合でも通話のサービスを利用する場合は別途料金が発生し制約もありますので、050番号によるIP電話アプリの利用を検討する方も多いでしょう。

かくいう私もいくつかIP電話のアプリを利用しています。そもそも通話の頻度があまりにも少ないので充分な検証が出来ているとはいいがたい環境ではありますが^_^;A、250Kbpsでの利用になるSeversMan 050を除き、音質ではあまり不満を感じません。ただ、Smartalkなど、着信時のレスポンスがやや遅い?と感じるアプリもあります。また、知らないうちにアプリが落ちていて着信されず、後で不在着信通知メールが届いて気づくというケースも散見されますので、やや信頼度では引っかかります。

また、IP電話アプリの利用申し込みの際に、本人確認のため別途連絡先の電話番号が必要になるようですので、固定電話を持たず携帯電話だけ利用しているという方が増えているこんにち、完全にIP電話アプリ1本化ができるのか、それはおぼつかない気がしています。また、110番などの緊急電話やフリーダイヤル(0120)なども、IP電話アプリではかけられないようです。

2)料金面でのIP電話アプリのメリットは薄れつつある
通話料金は利用アプリによっていくらかのばらつきがあるようですが、携帯電話間での場合だと通常の通話回線での通話の半分弱になるなど、料金面での安さはIP電話アプリの魅力の1つだと言われてきました。しかし、ほとんどのIP電話アプリは定額制ではありませんので、本当に通話の多い人の場合は、IP電話アプリを利用することによってかえって高額となるおそれがあります。注意が必要です。IP電話アプリでの通話料を30秒8円とした場合、3時間で2,880円となりますので、そのあたりが従来キャリアで通話定額の料金体系を採用すべきかIP電話アプリなどの利用を検討すべきかの分岐点となるでしょう。

加えて、最近では「楽天でんわ」やフリモバの「通話料いきなり半額」、IIJmioの「みおふぉんダイヤル」など、発信時に特定のプレフィックス番号(番号非通知にする際の「184」など、発信時、相手の電話番号の前につける番号)を付加することによって、通話料を半額(30秒10円)にするサービスが普及し始めました。プレフィックス番号を自動的に付加してくれるアプリもあって、利用者がプレフィックス番号の追加を意識しなくても利用できるようにも設定出来ます。そのため、IP電話と比べると依然通話料が若干高めに出る傾向にはありますが、IP電話アプリよりも通常の通話回線で利用できるプレフィックス番号付加のサービスの方を選びたくなる人も多くなるのではないでしょうか。また、楽天モバイルでは、「楽天でんわ」利用によって5分以内の通話がかけ放題になるオプションも発表しました。これは、少なくとも料金面に関するかぎりは、従来3大キャリアの同等サービスに比べても優位性のある内容でしょう。

なお、IP電話アプリでも、ようやくかけ放題サービスが登場しました。NifMoでんわとイオンモバイルの050かけ放題です。ただし、注意しなければならないのは、NifMoでんわの方は、IP電話アプリを利用していながら契約上は音声対応SIMカードの利用が必要でありますので、通話定額に必要なコストは実際には月額1,300円ではなく、月額2,000円(どちらも税抜き)になるという点です。ドコモとソフトバンクでは5分以内の通話が1,700円(税抜き)でかけ放題となるサービスが存在し、データ通信込みの総額でもワイモバイルが10分以内2,980円(1GBプラン・税抜き)からとなりますので、通話重視の人の場合はこちらを選びたくなるかもしれません。また、通話によるデータ通信も契約容量に含まれるため、月3GBのプランで契約している場合、計算上では100時間ちょっとで契約容量を使い切ることとなります。文字どおりのかけ放題ではなく、実際に通話できる時間は契約容量と本来のデータ通信でどれだけの容量を消費しているかに依存することとなります。いっぽう、後発のイオンモバイルの方は、データ通信のみのSIMで利用可能となっているので、より自由度が高く納得度の高い内容となっています。通話によるデータ通信が契約容量として加算されるという弱みは変わりませんが、NifMoでんわよりも消費容量が半分なので、音質面が心配ながらこれまたNifMoでんわよりも有利と言えるでしょう。

ほかに、IP電話アプリを利用する際のメリットとして、「同じアプリ間・もしくは提携しているアプリ間での通話が無料になる」というものがあります。そのため、家族なり彼氏彼女、ある特定の仲間うちなどでの通話専用にIP電話アプリを利用するということも考えられなくもないのですが、最近ではこういったケースの場合、わざわざIP電話アプリを新規で利用するよりも、LINEやFacebookのMessengerの通話機能を利用することが多いのではないかと思われますので、LINEやFacebookなどを利用していない人を相手にする場合限定になってしまうのではないでしょうか。

3)IP電話アプリのメリットは機種変更や解約の際の自由度の高さ
IP電話アプリについて否定的な意見ばかり書いてきましたが^_^;A、もちろん、IP電話アプリにはIP電話アプリならではのメリットがあります。それは、機種変更や解約などへの対応の自由度の高さです。

「格安SIM」業者であっても、通話できるSIMを選択する場合は、2年まではいかなくとも、ある程度の最低利用期間が存在していてそれに反する場合は違約金を払わなければならない・あるいはMNP転出をする場合に高額の手数料を払わなければならないというケースが多いようですが、「格安SIM」業者でデータ通信のみの契約・IP電話アプリの利用契約はともにそのような制約がほとんどの場合ありませんので、どちらもよりよいサービスがあれば移行しやすいといえるでしょう。もっとも、IP電話アプリの場合、MNPのようなサービスは存在しないようですので、周囲に面倒をかけるというのはあるかもしれませんが。

機種変更については、もっと敷居が低いです。新しい端末で利用しているIP電話アプリをダウンロードして、アカウント・番号といったものの設定をするのみで切り替えが出来ますので、業者等の手を煩わせなくて済みます。こういった面を重視したい人にとっては、プレフィックス番号付加のサービスよりもIP電話アプリの方が魅力的でしょう。

4)自分の利用しているIP電話アプリについて
最後に、自分の利用しているIP電話アプリについて付記しておきます。こんにち050 plus、LaLa Call、SMARTalk、Biglobeフォンといっためぼしいアプリは試していますが、いずれの場合も知らない間にアプリが落ちていたりして、着信しても「電話がありました」メールが飛んでくるだけになってしまうケースが散見されました^_^;A。

このうち、SMARTalkを公式アプリとしているIP-Phone Smartは、ドメインなどSIPアカウント情報を知ることが出来るのでAndroid標準の電話アプリにてインターネット通話の設定をすれば利用可能となります。Android4.xの機種の通話設定に「インターネット通話(SIP)の設定」という項目があり、そこでアカウントの設定が出来ます。なお、IP電話アプリ以外の電話と通話したい場合、ここの「通話方法」で「ネットワークアクセスでSIPを使用」という項目を選択する必要があるようですが、Android4.4.2のスマオフacer Liquid Z200だと該当の項目が見当たりませんでした。

IP-Phone Smartは基本料金がかからないというのも魅力ですが、1年間請求ゼロだと解約扱いにされる可能性があるようなので注意が必要です。

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