「格安SIM」業者レビュー(1)-IIJmio


・期待されるサービスがひととおり揃っており、最初に選びたい「格安SIM」業者と呼ぶにふさわしい
・ミニマムスタートプランから2枚SIMが利用でき、通話定額などでも「家族」間での利用には、他の「格安SIM」業者に比して有利な環境が整ってきている
・通信速度の面では意外な低評価も。ただし、個人的な計測結果ではドコモ回線の「格安SIM」業者中、中庸かやや良好か?ぐらいの印象
・タイプAはau回線を利用しているが、SIMロック解除なしで使えるauスマホは存在しないので注意が必要。正直なところ存在意義に疑問

私はこれまでに10の「格安SIM」業者を利用してきましたが、それぞれの業者の使用感を中心にしたレビューを順次あげていこうかと思います。第1回は、自分がメインの「格安SIM」業者と位置づけているIIJmioを採り上げます。 現在私がIIJmioで利用している端末は以下の3台ですので、レビューを判断する際の参考にしてください。

  • covia FLEAZ POP(タイプD)
  • ZTE BLADE V770(タイプA)
  • 旧イーモバイルPocket Wi-Fi LTE GL05P(AnyDATA)(タイプD)

この3台を、データ通信のみのファミリーシェアプラン+20GBの大容量オプション(月30GBまで・前月分の繰越可能)にて利用しています。上記のとおり、複数SIMを利用している場合は、タイプDとタイプAのSIMを混在させることが可能なので、ドコモ回線でつながりが悪い場合はau回線に退避するといった、DSDS端末向けの運用にも向いています。

月3GBで900円(税別)のミニマムスタートプランから月10GBで10枚までSIMが利用できるファミリーシェアプラン(ただし、4枚目以上SIMを利用したい場合は1枚あたり400円が月額料金に加算されるため、1枚あたりで利用できる容量が少なくなるのも考えれば、あまりコストパフォーマンス面で有効とはいえないでしょう)まであり、クーポンのON/OFFによる通信容量の節約機能(クーポンOFF時は200kbps/3日間で366MB以上に通信制限あり)、事前手続きなしでもプレフィックス番号付加で通話料金を半額に出来るみおふぉんダイヤル、自宅ネット接続回線とのセット割が出来るmio割など、「格安SIM」業者に期待したいサービスがひととおり揃っており、選択に困ったらまずお奨めしたい「格安SIM」業者といえるのではないでしょうか。biglobeへの対抗措置かライトスタートプランが月5GBから6GBへと増量され、ミニマムスタートプランやライトスタートプランでもSIMが2枚まで利用できるようになる(ただし、ミニマムスタートプランとライトスタートプランで2枚目のSIMを利用する場合は、追加SIM利用料が月400円加算されるので、ややコストパフォーマンス面では引っかかります)など、後述する「家族」間での利用には(他の「格安SIM」業者に比べれば)有利な環境が整備されてきているといえます。

通話定額に関しても、楽天モバイルやFreetelに遅れをとりましたが、やはりプレフィックス番号付加によるアプリを利用しての5分以内の通話かけ放題オプションにて参入しています。これはその後10分以内に拡大されました。10分以内の通話のほかに3分以内の通話かけ放題も設定されていますが、10分以内が830円に比して3分以内が600円(どちらも税別)と料金差が少ないので、いまひとつ必然性不足です。むしろ、「家族」間(ここでいう「家族」とは、同一のプラン内で複数契約している音声通話SIM間ということ)では通話かけ放題が長く設定されている(「誰とでも3分&家族と10分」「誰とでも10分&家族と30分」)のが重要でしょう。「ファミリー通話割引」が適用される場合、規定時間を超過した場合の通話料も30秒8円となりますので、幾分安くなります(一般対象では、楽天モバイルやFreetelと同じ30秒10円)。シェアSIMのサービスは他でも対応しているところはありますが、大抵は利用料が加算されますので、基本料金内で3枚のSIMまで使えるIIJmioの10GBプランは貴重な存在であると言えるでしょう。

BIC SIMは実質IIJmioと同じですが、そのBIC SIMにおいて、BIC SIMカウンターという実店舗で通話できる回線を契約できるスペースも持っていますし、「格安SIM」業者のなかでは老舗といってもいいだけに、安心感もあります。

ただし、実効速度の計測結果があまり思わしくないようで、玄人筋の中では意外に低評価となっている側面もありますので、こういった面を重視したい方には注意を要します。しかし、個人的にはPocket Wi-Fiも快適に利用できているので、あまり気にはしていません。個人的な環境における速度計測では、概ね他のドコモ回線の「格安SIM」業者のなかで中庸かやや良好か?というぐらいの位置づけのように感じられます。なぜか2017年末あたりからタイプDは異様に好調となり、時にワイモバイル以上の数値を出すケースも見られるようになりました。ただし、タイプAは数値的にイマイチです。

なお、クーポンOFF時でも、アクセス開始時のごくわずかのみクーポンON時と同等の通信速度を適用してスムーズにアクセスできるようにするというバースト機能を備えており、ファイルのダウンロードなどを伴わない使用であれば200kbpsでもそこそこ使えるという印象ではありますが、200kbpsでも3日間の速度制限が比較的きつめに設定されているので(3日間で366MB)、mineoやUQ mobileなどに比べるとやや使い勝手が悪い印象を受けます。

なお、IIJmioはタイプA導入後、au回線も利用できるようになっていますが、これはau VoLTE対応機種でしか使えません。au VoLTEはその仕様上、au回線の「格安SIM」で利用する場合であってもSIMロック解除が必要となるため、IIJmioのタイプAでSIMロック解除をしないで使えるauスマホは存在しないということになります。mineoやUQ mobileのようにauスマホをSIMロック解除なしで使えるという意味ではないので、注意が必要です。通信速度の面でも、UQ mobileはもとより、mineoよりかなり落ちる印象なので、個人的にはやはりIIJmioはドコモ回線「格安SIM」業者と見た方がいいのかな?と思っています。

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