「格安SIM」の3大弱点は「通話料金」「サポート体制」「実効速度」か?


・最近目にした、「格安SIM」のデメリットが露呈している2つの調査結果に対する所感
・「通話料金」「サポート体制」という「格安SIM」の弱点を理解せずに「目先の安さ」につられて飛びついたユーザーや「スマホ初心者」は、「格安SIM」への満足度が低くなっている
・「格安SIM」は総じて従来キャリアよりも実効速度が低く、特にお昼の落ち込みが顕著。実効速度を明示せよという総務省のガイドラインが公表された場合、その弱点が明確にされるだろう。ただし、直接に使用感に響くとは限らない
・「通話が多い」「スマホ初心者」には、ワイモバイルの「SIMだけ契約」が向いているが、「2年縛りの存在」など一部デメリットも存在する

最近、「格安SIM」が話題になるようになったためか、必ずしもメリットばかりが喧伝されなくなってきているようです。たまたま私が最近目にした、2つの調査結果に関する記事は、「格安SIM」のデメリットが露呈した内容となっていました。

1)「格安SIM」によって「通信料金が安くなった」は約半数
まず1点は、2015年8月19日に結果が発表された、ネオマーケティング調査による「格安スマホ利用実態調査」です。

この調査によると、「格安SIM」を導入するに到ったいきさつは、「月額料金が安くなりそうだったから」というユーザーがおよそ3分の2にあたるそうですが、実際に「安くなった」と感じているユーザーは半数程度に過ぎないということです。

そこで、「格安SIM」に対して満足度の低い項目がどうなっているのか確認すると、「通話料金」「サポート体制」「バッテリの持ち時間」が挙げられるようです。

この結果を見ると、「月額料金が安くなりそうだから」と「格安SIM」の弱点を理解しないままに飛びついたユーザー、また「安そうだからお試しでスマホを使ってみるか」とガラケーユーザーが初めてのスマホとして「格安SIM」を選んだユーザー、この両者で特に満足度が低いのではないか?と推察されます(料金面やバッテリについての不満は、ガラケーとの比較によるものが含まれていると思われるため)。

私のような者から見ると、この結果は自明のものだったりするのですが^_^;A、「格安SIM」という通称に惑わされず、スマホに対してそれなりに知識を持っているユーザーが自分のスマホの利用形態を充分に把握したうえで、「格安SIM」を導入すべきかどうか検討した方がいいというのを改めて実感した次第です。当サイトがその参考になれば幸いです。

また、従来キャリアと「格安SIM」の併用者は45%ほどで、その過半数が音声通話とデータ通信との使い分けを考えたためと回答しています。やはり、現状では両者の使い分けによる2台持ちが必要だということでしょう。

2)「格安SIM」と従来キャリアとでは、通信速度に顕著な差が出る
もう1点は、ちょっと前の調査となりますが、2015年4月23日に発表されました、MMD研究所による「2015年4月格安スマホ通信速度調査」です。

この調査は、著名な「格安SIM」業者10社(ドコモ回線8社、au回線2社)とドコモ、au、ソフトバンクそれぞれの通信速度を、朝・昼・夕方の3つの時間帯にMMD研究所内(恵比寿)で計測した結果を示したものです。

これによると、アップロード速度については「格安SIM」業者でも従来キャリアでも大きな差は出ていないようですが、ダウンロード速度については「格安SIM」業者と従来キャリアに大きな差が出ています。特に、トラフィックの集中するといわれるお昼の時間帯には、従来キャリアについては特に大きな変化が見られないものの、「格安SIM」業者においては極端に速度が下がっているということです。このあたりは、「自前」か「借り物」か、その差が顕著に出ているということかもしれません。

いまの時点では、「格安SIM」業者でも従来キャリアでも、回線速度についてはほとんどの場合規格値でしか語られていません。そのためこの「格安SIM」業者の弱点は分かりづらくなっていますが、モバイル通信全般について規格値と実効速度が乖離しているということに対してユーザーからのクレームが目立つようになったため、総務省が実効速度を表示するようにすべきだとするガイドラインを策定する予定になっているそうです。このガイドラインは早ければ2015年末には公表されるそうですので、それ以後はこの弱点も明確に出ることとなるでしょう。いっぽう、実効速度を「売り」に他の「格安SIM」業者と差別化するというような動きも顕著に出てくるかもしれません。

もっとも、それが使用感に直接現れるとはかぎらないとも言えるでしょう。なぜなら、通信をしているアプリケーションが、割り当てられている帯域幅をフルに使っているとは限らないからです。実際のところ、ブラウザやfacebook、メールなどの利用に関するかぎり、私個人は「格安SIM」を使っていてお昼が極端に遅いと感じることはありません。ワイモバイルの3G回線のスマホと「格安SIM」業者の3G回線のスマホとでも、特に早い・遅いの違いを意識することはないです。しかし、使い方によっては、この弱点が顕著に出るかもしれないというのを留意する必要があるでしょう。

3)「通話が多い」「スマホ初心者」なら、ワイモバイルの「SIMだけ契約」がベターか?
これまで、「格安SIM」が必ずしもメリットばかりのものではないという点を書き連ねてきましたが、いわゆる「格安SIM」業者には含まれないものの、「通話料金」「サポート体制」「実効速度」といった「格安SIM」における3大弱点をカバーできる可能性のある「SIMだけ利用可」のプランとして、ワイモバイルのUSIMカード(SIMカードとほぼ同義)単体の契約が挙げられるでしょう。

ワイモバイルのUSIMカード単体の契約であれば、1ヶ月あたり10分以内の通話が300回までの料金が基本料金に含まれています(10分超過分と301回目以降については30秒20円の通常料金)。また、実店舗もそれなりにあるため、サポート体制についても期待できます。実効速度については資料不足ですが、現在のワイモバイルはソフトバンクモバイル株式会社の1ブランドであるため、従来キャリアとの差もあまり意識しなくて済むのではないかと推測されます。

また、ワイモバイルではSIMカードを3枚まで利用できるシェアプランが存在し、7GBのプランではオプション料金なしで利用できるようになっています。そのため、通話用・データ通信用というような使い分けにも使い勝手をよくすることが可能です。

ワイモバイルで、いわゆる「格安SIM」業者と異なるのを意識しなければいけない弱点は、まず次の2点が挙げられるでしょう。

  • いわゆる「2年縛り」が存在する。契約期間の定めのない契約も可能ではあるが、その場合、基本使用料が月1GBの場合で5,480円・3GBの場合で6,480円・7GBの場合で8,480円(いずれも2015年8月時点の税別価格)と、かなり高額となる。
  • ドコモ回線・au回線を利用している「格安SIM」業者と比べると、SIMフリーの端末でないと利用できないため、端末の選択の幅が狭い(SIMロック解除されていないソフトバンクの端末が使えるとはワイモバイルのホームページで記載されてはいない)

これらの点を考えると、一般的な「格安SIM」業者に比べて見た目高額とはなりますが、通話が多い人の場合はかえって総額が安くなる可能性もありますので、自分の利用形態に留意しながら検討してみる余地はあるでしょう。

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