「格安SIM」業者レビュー(7)-ServersMan SIM LTE

[`evernote` not found]

・「低速で低廉な料金定額制」という、こんにちでは珍しいサービス形態
・規格値よりも実効速度がずっと良好だが、通信制限のハードルが低いので、用途は制限されそう
・運営元がドリーム・トレイン・インターネットからトーン・モバイルに移管され、ドリーム・トレイン・インターネットは昨今一般的なスタイルのDTI SIMを新たに立ち上げている
・トーン・モバイルとServersMan SIM LTEは、技術的にはシナジーの見られる節もあるが、一見同じ会社の運営とは感じられないスタイル
・トーン・モバイル本体は初心者向けを意図しているようだが、ホームページを見るかぎり内容の説明が不親切であるように感じられる

ひさびさに、自分の利用している「格安SIM」業者レビューです。 今回は、運営会社がドリーム・トレイン・インターネットからトーン・モバイルに移行するという報に接したため、しばらくレビューを保留としていたServersMan SIM LTEを採り上げたいと思います。

ServersMan SIM LTEは、IIJmioやb-mobileなどとともに「格安SIM」業者のなかでは古参に入るところでしょう。低速である替わり、「安価で使い放題」というのが売りであった、いまとなっては古いタイプのサービス形態を維持しています(もっとも、実際には通信量によって速度制限を課しているため、現在では「使い放題」というような表現をしなくなりました)。自分では、ここのSIMを、「格安SIM」第1号のWindows Mobile機・SC-01B以来いくつかの端末で利用して来ていますが、いまはMEDIAS TAB N-06Dに挿して利用しています。SMSオプションつきです。

ServersMan SIM LTEの料金体系は実質1つのみで、「データ通信1本・250kbpsで月467円(税別)」に、SMSオプション・IP電話アプリServersMan 050利用オプション(ただし現在は新規受付を停止中。一時利用したことはありますが、音質等はイマイチでした)・通信速度の高速化オプションが利用可能です。ただし、高速化オプションは1GBで2,500円(税別)という今となってはあまりに高い価格設定であるため、利用する人はまずいないでしょう^_^;A。IIJmioなど通信速度を切り替えて利用という「格安SIM」業者はいくつかありますが、「契約した容量までは高速で通信して、あとは低速」というのが通例の「格安SIM」業者のなかでは、デフォルトが低速になっているという、昨今ではあまり一般的とはいえない内容となっています。

おそらくそのあたりはドリーム・トレイン・インターネットがいちばん意識したところと思われ、ServersMan SIM LTEをトーン・モバイルへと引き継いだ後、まだごくわずかしかたっていないというのに、改めて自前でDTI SIMという別個のSIMサービスを立ち上げるという妙な動きになっています^_^;A。こちらは月1GB600円・5GB1,220円・10GB2,200円で音声SIM対応も可能という、こんにち一般的な内容の「格安SIM」となっています。

ServersMan SIM LTEに話を戻すと、規格値では250kbpsとなっていますが、私がこれまで速度計測を実施した結果ではそれをはるかに上回り、1Mbpsレベルの数値をたたき出していることも珍しくはありません。acer Liquid Z200に挿すSIMをスマオフからこのServersMan SIM LTEに切り替えたのも、速度計測でこちらの方が速い場合が多くなっているからだったりします。前述のとおりいまとなってはあまり一般的とはいえないサービス形態であるため「ユーザーが少なくなったから空いている結果なのだろう」という穿った見方をする向きもありますが^_^;A、IIJmioなどでクーポンスイッチをオフにした場合よりもずっと高速であり、この料金でこの内容であればまんざら悪くはないといえそうです。ただし、1日あたり100MB程度以上で通信制限が課される(正確には1日で300MB到達もしくは3日で300MB以上)とハードルが低いため、テザリングしてPCで利用するといった用途にはあまり向かないでしょう。いまとなっては、前記のDTI SIMなど「月1GBで600円」といった「格安SIM」業者も珍しくないため料金面でのメリットは少なくなりましたが、少しでも安く維持できる回線がほしいというような場合にはそれなりに使い道があるでしょう。

ServersMan SIM LTEを引き継いだトーン・モバイルは、自前のスマホ・TONEを擁して「端末の製造から通信回線まで、すべてを一手に取り扱っている」というのを売りにした「格安SIM」業者であり、トーン・モバイル本体では「月額1,000円(税別)でパケット使い放題・通話基本料混み」を謳い文句にスマホ初心者をターゲットとしているようです。Servers Man SIM LTEがある程度熟練者を対象としたところがあるため、棲み分けは出来ていると思いますが、ホームページなどでも両者を関連づけて扱っているわけでもなく(ServersMan SIM LTEのサイトは依然ドリーム・トレイン・インターネットのドメインのまま存在している)、にわかには同じ事業者が扱っていると分からないという印象になっています。もっとも、トーン・モバイルもSeversMan SIM LTEほどではないながら低速運用をデフォルトとしたサービスとなっており、技術的には両ブランドでのシナジーが活かされている節があります。

トーン・モバイル本体について付記しておくと、実際に利用はしていないので確たる評価は出来かねますが、ホームページを見るかぎりトーン・モバイルはいささか内容の説明が不親切な気がします。「パケット使い放題」の内容が実際には500~600kbpsである旨、小さい注意書きにて付記されており、格安感を強調するためわざと見づらくしているかのような印象を与えます。IP電話が利用できますが、通話料がIP電話にしてはあまり安くなく、プレフィックス番号利用などによる通話料半額サービスを利用した方がメリットが高いように感じられます。 従来の3G機種であるm14に加えてLTE機種のm15が追加されましたが、基本となる速度が速度なので、有料の高速チケットオプションを利用しない限り使用感がどれだけ違うものか気になるところです。安さを強調しているきらいはありますが、いわゆる「2年縛り」が存在し端末への初期投資費用も必要となるので、必ずしも額面通りに受け取れるものか首をひねる内容でしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です