「格安SIM」業者レビュー(8)-Freetel


・通話かけ放題のFREETELでんわ、LINEなどのメッセージアプリの通信を課金対象外とするサービス、W増速マラソンなど、果敢に攻めているという印象だったが、無理がたたって楽天に事業承継され新規契約中止に到る。玄人受けはするが、素人には敷居が高いという印象もあったか?
・一時は平日の昼間でも「格安SIM」とは思えない通信速度を維持しているなど基本的な面で優秀な印象だったが、スピードテストで細工をしていたという噂もあった。こんにちではさほどでもない。また、付随的なサービスやサポート面で弱点を感じるところもあった
・SIMフリースマートフォンの製造元でもあるが、個人的には相性いまいち。製造コンセプトには面白いものがあったが、プラスワンマーケティングの民事再生手続開始に伴い、こちらも事業譲渡される予定

ひさびさの、自分が利用している「格安SIM」業者レビューです。2015年末に契約していながらレビューがずっと延び延びとなっていたFreetelについて、ようやく書きたいと思います。もっとも、その後Freetelの運営元・プラスワンマーケティングは、過剰な負債を抱えるに到り、2017年11月に「格安SIM」事業を楽天に承継することとなりました。その結果、2018年1月楽天モバイルとブランド統合され、「格安SIM」業者としてのFreetelブランドはなくなっています。2017年12月をもってFreetelの新規契約は受付終了しました。また、プラスワンマーケティングはその後民事再生手続きを行なうこととなり、端末の製造販売についても2018年1月にMAYA SYSTEMに譲渡されています。

当初Freetelは1ヶ月に使ったデータ容量に応じて課金するという形態をとっていましたが、その後ほかの「格安SIM」業者でも一般的な、月で高速通信できる容量が決まっている「定額プラン」が追加されました。また、AppStoreからのダウンロードには課金をしないというFreetel SIM for iPhoneが別にあります。これは料金的には通常のプランと変わらない内容なので、SIMフリー・もしくはドコモのiPhone5s/5c以降の機種を使いたいという人はこちらを選んでいたと思われます(iPadも対応しているようです)。私は、このFreetel SIM for iPhoneにてドコモのiPhone5Sを、通常のプランにてWiFiルータを使用しています。どちらもデータ通信のみのSIMで「使っただけ安心プラン」です。

FREETELでんわによる5分以内もしくは1分以内の通話かけ放題は「格安SIM」業者中では比較的早く対応した方だったためかなりのインパクトを感じましたが、そればかりではなくLINEなどのメッセンジャーアプリでのテキストメッセージやスタンプの送信を課金対象外にするサービス(これは既存ユーザーに対しても自動適用されているとのことです)、新規ユーザーに対してMNPかそうでないか・端末購入かそうでないかに応じて3ヵ月~1年間毎月1GB分の通信料を無料にするというキャンペーンを展開していたなど、Freetelは果敢に攻めているという印象がありました。その後通話かけ放題は「10分以内」に拡充され、ついに時間についてはワイモバイルと肩を並べるに到りました。加えて、佐々木希などの人気タレントを起用したコマーシャルや家電量販店での店舗展開など、今にして思えば新興の企業としてはいささかやり過ぎの販促施策はかなりの重荷となったようです。

同様に、通信速度の面でも、「W増速マラソン」というキャッチコピーを謳い、ユーザー数増加に応じた設備増強を進めていたようでした。通例、「格安SIM」というと、始めは実効速度が速くても、それが評判となってユーザー数が増えてしまえば混み合って並みの「格安SIM」業者になってしまうというパターンがほとんどと言われますが、Freetelについては、平日の昼間都心で速度計測してみても、長期にわたってほかの「格安SIM」業者とは段違いの速度を維持していました。ただし、これは時間帯によってスピードテストの結果がよく出るようにされていたとも囁かれています。その後、取り立てて通信速度が速いという感じではなくなっています。単にスピードテストの細工をしなくなっただけか、コストダウンのために帯域を削減したのか、そのあたりははっきりとはしませんが。

基本的な機能面では満足度の高かったFreetelですが、私には付随的なサービスとかサポート面で弱点があるように感じられました。例えば、ほかの「格安SIM」業者では比較的手続きが容易なデータ通信SIM・SMS機能付きSIM・音声通話SIM間の契約の切り替えが出来ないようでした(「よくある質問」中でこの項目が見つかりませんでしたが、確か「一旦解約しなければならない」といった回答をどこかで見た記憶があります)。Wi-Fiや自宅回線とのセットとかポイント優遇とかいった要素もないので、玄人受けはするけれどもモバイルマニアでない層には敷居が高く感じられるということでしょうか。「格安SIM」に関するアンケートにて意外とFreetelの利用率が低かったのは、新興の歴史が浅い会社で知名度が低いほかにこういった面があるためなのかもしれません。その後、機種変更を手軽に出来るサービス「とりかえーる」などを投入したものの、これはプラスワンマーケティングに重荷となったように感じられます。

個人的には、使用容量によって毎月の支払金額が変動する料金プランが存在するので、メイン回線として利用するよりも、サブ回線向きかな?と思っています。特に、auもしくはソフトバンク(ワイモバイル含む)をメインに使っているユーザーが、サブとしてドコモ回線でも利用できる端末を持ちたいというような場合には「使っただけ安心プラン」で利用するのをお勧めしたいように思っています。「定額プラン」はほかでも一般的な「格安SIM」利用のプランであり、料金的にも特に安いようでもないので、とりたてて言うほどでもないような気がします。強いて言えば、50GBプランまであるのが強みなのかもしれませんが、これとて10GBプラン以上は容量当たりの単価があまり割安とはいえない内容なので、10GBで2~5台使う方が現実的ではないか?と思ったりします。

Freetelブランドを展開しているプラスワン・マーケティングは、SIMフリー端末の製造元でもありました。製造コンセプトが面白そうなので自分でも買ってみたことがあるのですが、相性が悪いのか、自分にとってはいまいちでした^^;。初代Prioriは小型なのに惹かれて買ったもののスペックが低すぎて実用的でありませんでしたし、Windows10 PhoneのKATANA 01に到っては1ヶ月かそこら使ったところでブルースクリーンが出て使えなくなりました。まだ使い始めて日が浅いので優劣の比較は早計かもしれませんが、金額的に同クラスのgeaneeのWindows10 Phoneの方がずっと優れていたように感じています。

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